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2019年度 ネパール派遣報告

本校は長年に渡ってネパールへの支援を本校ボランティアクラブのJVCを中心に行ってきました。過去に、文部科学省主催の“トビタテ留学ジャパン”プロジェクトを通して2名の生徒が現地を訪問していますが、本年度、はじめて本校主催のネパール派遣が実現しました。現地を訪問したのは、中高一貫コース1年生の太田 朱音さんと小原 もなみさんの2名です。2人はJVCに所属し、日頃からネパール支援に対する関心が高く、募金活動や文具の回収等を通して積極的な支援活動を国内で行ってきました。

現地では私立学校の「アンクル学校」を訪問し、盛大な歓迎を受けました。授業に参加したり、日本に関するプレゼンテーションを行ったりして深い交流ができました。アンクル学校は小中高一貫の学校で、授業はネパール語の授業を除いてすべて英語で行われます。相当高い英語力を有しており、圧倒されることも多々ありましたが、日本で英語を学習する動機づけになったと思います。授業では、英文法や言葉の言い換え表現に関する内容を学んだほか、紙芝居で日本の昔話を披露したり、折り紙やカルタで一緒に遊んだりしました。最後のfarewell ceremonyでは現地で学んだ伝統的な踊りを本校生徒はアンクル学校生徒の前で披露し、大きな拍手をいただきました。

ネパールでは日本語を学んだあと介護士として来日を目指している人が多くいます。介護専門学校や日本語専門学校を見学して本当に必死になって日本語を学んでいることがよく分かりました。本校生徒はそこで日本に関する説明を堂々と行いました。

今回のネパール訪問で最も印象深かったのは孤児院への訪問です。私たちが到着するとすぐに多くの子どもたちが私たちを取り囲み話しかけてくれました。本校生徒はその対応に大変でしたが、お土産を渡したり、一緒に遊んだり、夕食を共にしたりなどしてたくさんの子どもたちの笑顔というエネルギーをもらいました。この子どもたちのために私たちに何ができるかについて心から考えさせられ、また心を揺さぶられました。

ネパールでは2015年に起きた大地震の影響が今も多くの場所で残っています。建物が壊れたままだったり、道路が十分に整備されないままだったりと復興は途中段階です。また、貧富の差が激しく、食事が十分に取れていなかったり、孤児院の子どもたちのように親の保護のもとで生活できていなかったりする状態で学校に通っている子どもたちが数多くいます。

これからもネパールとの交流を通して私たちは支援の必要性を訴えるとともに、支援を超えた人間としてのつながり、絆の大切さについて学び、同じ地球上に生きる人間としてすべての人の幸せについて考えていきたいと思います。

□スケジュール
第1日目 12月19日(木) 関西国際空港発、カトマンズ空港着、ホストファミリーと合流
第2日目 12月20日(金) 朝市見学、Ankur Vidyaasram(授業参加)
第3日目 12月21日(土) 古都観光
第4日目 12月22日(日) Ankur Vidyaasram(授業参加)、介護専門学校訪問
第5日目 12月23日(月) 公立学校訪問、日本語専門学校訪問、孤児院訪問
第6日目 12月24日(火) Ankur Vidyaasram(farewell ceremony)買い物、カトマンズ空港発
第7日目 12月25日(水) 関西空港着
[ネパール派遣の様子]
日本昔話を紹介

ネパール派遣
アンクル学校の子どもたち(高校1年生)

ネパール派遣
ホストファミリー宅でネパール料理を堪能

ネパール派遣
民族衣装と化粧をして伝統の踊りを披露

ネパール派遣
公立高校の先生から祈念尾スカーフを授与

日本昔話を紹介
日本昔話を紹介
アンクル学校の子どもたち(高校1年生)
アンクル学校の子どもたち(高校1年生)
ホストファミリー宅でネパール料理を堪能
ホストファミリー宅でネパール料理を堪能
民族衣装と化粧をして伝統の踊りを披露
民族衣装と化粧をして伝統の踊りを披露
公立高校の先生から祈念尾スカーフを授与
公立高校の先生から祈念尾スカーフを授与